
法政大学では、多摩キャンパスを町田市相原町に開設して以来、大学の持つ知的要素の地域への還元を目的にして、毎年、テーマや方法などを変えながら多摩シンポジウムを開催してきました。今年度は11月27日(金)18:00から、『COMMUNITY×DESIGN×SOCIAL INNOVATIONーデザインとソーシャル・イノベーションの視点から地域を考える』と題して、多摩センター駅に隣接する丘の上に建つ瀟洒なレストランを会場に開催しました。
今回のテーマは、「地域の社会的課題の解決のために求められる問題の本質を見出し、それらを解決に結びつける新しいアイディアの創出とビジネスモデルの構築」「その本質を多様なステイクホルダーに伝えるデザイン」に置き、本学工学部建築学科OBで「社会や未来により良い変化をもたらすためのデザイン(ソーシャル・イノベーションデザイン)」を追求する太刀川英輔氏をメインスピーカーに、オフィスなどの内装設計・施工などを手掛ける(株)文祥堂CSR事業室で国産間伐材を用いた新作家具を展開している山川知則氏をゲストスピーカに迎え、現代福祉学部の土肥将敦准教授の司会によりパネルディスカッション、トークセッションにQ&Aを織り交ぜつつ具体的な展開を例示する形式で進められました。
今回のシンポジウムでは、内容が実践的なものであること、地域課題解決手法の例示であること、企業活動と結び付けることができることなどから、実際に社会で活躍している現役ビジネスマンに軸足を置いた周知を図るとともに、これらの方々の来場に配慮した時間・場所を選び、今回のセッションに合った雰囲気と設備の会場を求めた結果、前出の多摩センター駅に程近いAWkichen FARMでの開催としました。同時に、会場のレイアウトを活かしてシンポジウムのセッションから、そのまま移行した懇談会では、講演者も交えて、各種企業、役所、NPO、研究者、学生などのみなさんが入り混じり、各所で笑いや盛んな意見交換の議論と対話が繰り広げられ、新たな関係構築が自然のうちになされていました。
最後にご来場いただいたみなさまには、月末の金曜日にもかかわらず多くの方々においでいただきありがとうございました。また、ゴールデンタイムにもかかわらず会場にさせていただいたAWkichen FARMの方々には、無理難題に応えていただきありがとうございました。参加者のみなさんに喜んでいただけたのも会場スタッフの協力あってのことと思います。ここに記してお礼を申し上げます。