イベント情報

11/11(日)『たままち日和2018 in 城山』を開催。「歴史・伝統」を守る方々と出会い魅力を体感、次の活動を考えました

11月11日(日)、多摩地域交流センターに登録し地域で活動しているチームの学生たちが『たままち日和 2018 in 城山』を開催しました。今回は城山ーー特に、大学に近く2チームが日頃から活動している城北、小松地区を開催地に、「歴史・伝統」をメインテーマに据えました。前半でしめ縄づくりやイノシシ猟など4つの体験コースを実施し、後半は体験の成果発表をした後、ワークショップで感想を地域の方々と語り合いながら、城山での「次」の連携についても考えました。地域色の濃い体験コースによって学生と地域の方々との間に一体感が生まれ、話し合いでも打ち解けて双方とも自由に思いを語り合うことができました。学生たちにとって城山の魅力に目を開かれ、自分の活動地域でも、もっと地域らしさに触れ、住民の方と語り合ってみたいという思いを新たにする機会となりました。

■サブタイトルは「城show起龍モリモリワクワク」

「たままち日和」は年に1度、13の登録団体の学生たちがチーム横断的に一つの地域に集まり、その地ならではの交流の場を作ろうというイベント。多摩キャンパス、グリーンヒル寺田団地、館ヶ丘団地と開催してきて、4回目となる今年は、「つながりプロジェクト」「CommunityField」の2チームがふだん活動している相模原市城山の城北・小松地区を開催場所としました(メイン会場は城北センター)。

多摩キャンパスから徒歩15分程度と近く、学生も住んだり通学で行き来したりしている城北・小松地区は、都心から電車でも1時間半ほどで来れるとは思えないほど農地や里山が豊かに広がり、数多くの歴史スポットや伝統行事が残る地域です。しかし、学生がその文化にふれる機会はなかなかありません。そこで、今回の「たままち日和」では、「歴史・伝統」を中心テーマに決め、夏休み前から学内でのミーティングや現地の下見を重ねて企画を考えていきました。地域の自治会や住民グループの方々などにも協力をお願いして、最終的に、第1部で4つの伝統文化体験コースを実施し、後半の第2部ではその成果の発表と、住民の方々と学生とで今後の連携を考えるワークショップを開催しました。「城山」の魅力を示し(show)、地域の伝説で伝わる「龍」を「起こす」ように地域を元気にすることを目指し、サブタイトルも「城show起龍モリモリワクワク」と掲げました。


■第1部「城山大冒険~平成最後に城山の魅力を発見せよ!」は4つの体験コースを設定

▽しめ縄づくり体験

城山地域の中心として500年の歴史がある川尻八幡宮。その境内にかける本物の注連縄づくりを体験。「川尻八幡宮注連縄作り保存会」の皆さんを講師に、長さ4mにわたるしめ縄を完成させました。

もともと川尻八幡宮の氏子がつくっていたしめ縄ですが、高齢化を背景に、氏子以外の人の参加も可能にし伝統を守ろうと、4年前に保存会が設立されたそうです。「たままち日和」でつくったしめ縄は、来年1年間、川尻八幡宮のタブノキに実際にかけられます。

   

▽おはやし体験

毎年8月に行われる川尻八幡宮の例祭を音で彩る「おはやし」の演奏や踊りも、今回の体験に組み込みました。地元・小松地区の「小松はやし連」の皆さんの模範演奏から始まり、城山地域のおはやしの歴史や連に関するレクチャー、山車(だし)の見学を経て、4種類の楽器と踊りの体験、練習をしました。

地元の城北地区の「春日はやし連」では、子どもが少なくおはやしの後継者が減っています。そこで少しでも力になろうと2年前から「つながりプロジェクト」の学生たちがおはやしに助っ人として参加してきたましたが、その参加学生の発案で、隣の地区の「小松はやし連」の皆さんのご協力もあり、今回の企画が実現しました。来年の8/27,28の例祭での演奏にも、学生が参加する予定で準備を進めています。

   

▽縄文文化体験

城山は縄文など古代の遺跡が数多く発掘されている地域で、畑をちょっと掘れば簡単に土器の破片が出てきます。そんな地域の歴史を研究されている保坂健次さんに講師になっていただき、縄文文化に触れるプログラムを実施しました。実際に畑へ土器のかけらを探しに行くと、すぐにいくつかのかけらが見つかりました。続いて、地元の個人の畑から出土した土器片を洗って並べ直し、もとの土器の形を考えたり、縄文土器の作り方や文様について学び、粘土を使ってオリジナル土器づくりに挑戦し、古代の人の技を体感しました。

   

▽イノシシ猟体験

「城山猟友会」のみなさんに講師をお願いしました。イノシシの習性や猟の実態についてのレクチャーののち、わなにかかってから仕留め、解体して肉にさばくまでの一部始終を記録した動画で狩りを追体験。その後、野外に出て実際のけもの道に足を運び、イノシシの痕跡を見たり、わなのかけ方を教わって回りました。車が行き交う道路からも遠くない木立が猟の場所と知り、野生動物の生活圏の近さを実感しました。

 

第1部では、これらの体験コースと同時に、城北センターには「1日だけの道の駅」も開設しました。各サークルの活動紹介や、法政大学と城山地域のこれまで共同企画を振り返る写真などを展示したのをはじめ、しめ縄づくりのわらを作るのに必須な稲作に着目し、地域に伝わる古い農具を住民さんや博物館からお借りして展示・体験できるコーナーを設けたり、城北地区に馬場を持つ本学馬術部が、ミニチュアホース「モカ」を連れて登場し、こどもたちと交流して大喜びしてもらえました。地域からは、ブルーベリージャムや新鮮な野菜の販売や、イノシシ汁のふるまいも提供していただきました。

   

 

■第2部「城山大作戦~第1部の発表会&ワークショップ:学生✖住民で話そう!」

第2部は、学生と地元の住民の方々など、参加者100人余りがメイン会場である城北センターに集いました。
まず第1部の体験コースの成果発表を行いました。

  • しめ縄コースは完成したしめ縄の実物を見せながら、作る過程を写真とジェスチャーでわかりやすく発表しました。
  • おはやしコースは、練習した成果をいきなりの発表。短時間の練習とは思えない演奏・演技で大きな拍手を浴びました。
  • 縄文体験は、再現した土器やスケッチを披露し、オリジナルの土器づくりに取り組んだ方にインタビューも行いました。
  • イノシシ猟は、野外見学の様子を写真で見せつつ、猟友会の方との対話形式でクイズも交えた発表を行いました。

 

 

後半は、学生と地域の方々によるワークショップでした。

10のテーブルに分かれ、自己紹介ののち、「たままち日和に参加して(地元の方は「改めて」)気づいた城山の魅力」、「地域に関する相談ごと」のテーマでグループごとに意見交換を進めました。魅力としては、「自然の豊かさ」「伝統が守る取り組み」「人のつながり」「人があたたかく活動的」といった点が多くの参加者から挙がりました。対する相談ごと(悩み)としては、学生からは日頃の活動を振り返って「参加者を増やしたい(学生側も、地域側も)」「活動を広く知ってもらいたい」などが挙がり、地元からは「マンパワーの不足」「若者の力を借りたい」「若者に住んでほしい」といった意見が出ていました。

最後のグループワークでは、ここまでの意見を反映させながら、今後の活動につながるような「城山で○○したい!」をテーブルごとにまとめて発表しました。以下、各テーブルの発表を紹介します。

1、「城山でホームステイしたい!」

あまりに多くの魅力がありすぎて、今日一日では足りない。このまま泊まらせてもらって話を続けたいくらいだ。ホームステイの企画をつくって、じっくりと地域に触れたい。

 

2、「城山で勉強会したい!」

一日で学ぶことが多かった。まだ学ぶことも多そう。地元の「子どもたちに法政大学に入って、地元に残ってもらいたい」という声にも応えたい。法政の学生が城山の子どもたちに勉強を教える勉強会を開催し、代わりに地域から学生も学びたい。

 

3、「城山で食べ歩き・食文化体験ツアーがしたい!」

今回ふれられなかった多くの食材、食文化が各地にある。それらを食べながら回るツアー。

 

4、「城山で多摩祭(法政の学園祭)したい!」

「住民がイベントを企画するのは難しいが、学生が企画してくれれば、全力で応援する」という住民さんの声。学生や一般客が多く訪れる「多摩祭」の会場を城山にも。

 

5、「城山でBBQしたい!」

イノシシ肉や新鮮な野菜など地域の食材を使ってバーベキュー。食事をしながらであればじっくり対話ができる。

 

6、「城山のいいものを商品化したい!」

若者が住んでくれるような地域にしたい、という住民の方の思いに対し、城山のプロモーションを目指した、ただお金のためではない商品化を考えたい。

 

7、「城山の○○を発信したい!」

学生だから気づける城山の良いところがたくさんありそう。それを何らかの方法でをもっと発信していきたい。

 

8、「城山で競イノシシしたい!」

とにかくやったことのないことを。競馬ならぬ競イノシシを開催。イノシシのわなを並べ、ゴールはわなの中。勝ったらイノシシ鍋が食べられる。

 

9、「城山でアスレチックをつくりたい!」

子どもの遊び場にふさわしい豊かな自然が多いが、危険な面もあり立ち入らないような指導もされている。アスレチックをつくって安全に、自然の中で遊べる場所をつくりたい。

 

10、「城山の食について学びたい!」

これまでの城山と法政の付き合いをさかのぼると、一緒に食事したのをきっかけに、住民と学生とが打ち解けていった。食について学び、そのような食を通した交流の機会をまた設けたい。

 

 

守り続けている伝統に若者が接する機会をつくることができ、地域の方々からは大変喜ばれ、開催後の学生からは「もっと城山のことを知りたい」、「もっと城山の人と話したい」という感想が続々と出てきました。

企画を考える段階から「今後の活動につながる『たままち日和』にしたい」という言葉が学生間で飛び交っていましたが、大学近くの貴重な文化や人々に接することができ、次の活動につながるいいきっかけができたようです。さっそく次の企画の構想に着手している学生もおり、今後がますます楽しみです。