
八王子市のグリーンヒル寺田で、地域コミュニティ活性化のために多世代交流を仕掛けている「@団地」と、毎月“寺田ティータイム”と称して住民の交流を促すカフェを運営する「カフェ部」が協働し、基礎改修工事を終えた商店街の空き店舗を、新しい場所に生まれ変える“みんなで日曜大工プロジェクト~空き店舗を再生した新しい居場所づくり”をスタートさせました!!
地域の方々と大学生が一緒になって、居場所づくりを行う試みです。
これからのプランを参加者全員で考える熱意と、汗をかきながらDIYで本棚を作り上げる作業で、とてもホットな1日になりました!!
12:00~ワークショップ 学生と住民、三者も集い「未来プラン」を考える
いよいよ「居場所づくり」、学生×住民が主体的に行う空き店舗再生がはじまりました。
当日は、団地管理組合の委員をしている方、民生委員、すでに学生と活動している方、はじめてこられた住民さんと、@団地+カフェ部の学生、さらに東京造形大学から3名、そしてこの事業を進めるために「グリーンヒル寺田の活性化推進」に関する協定を結んだ三者(八王子市-UR都市機構-法政大学)の現場担当者がオフで集まりました。
まずは、@団地のDIYリーダー千葉君の進行で、これまでの学生による地域活動を@団地リーダー小野さん、カフェ部のリーダー宮里君から説明しました。さらに、これからこの場所がイベントペースではなく、日常的に人が集う場となるよう、学生としても活動頻度をあげて頑張りたいとの熱意が語られました。そして、無償の改修を手掛けたURの方からも「グリーンヒル寺田がこれからコミュニティ活性化のモデルになるよう、住民さんや学生と協働してやっていきたい」という強い想いが語られ、さらに市の方も「この場のように、地域の集いの中からつながりが活力が生まれることを大切にしたい。休みの日でも来て良かった。今後も現場にコミットしていきたい」と話されました。これまでプロジェクトを推進してきた立役者たちの声に、はじめて来た方も含め場のモチベーションがあがりました。
ワークショップでは、4チームに分かれ「恋愛運のないボムプリンチーム」「キットカッターチーム」「チームラミちゃん」「グリーンキャット×2フードチーム」などユニークな名前をつけたのち「この場がどうなったらいいか」のアイディア出しをしました。
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寺田の課題を自然に共有しながら、さまざまなアイディアが飛び出す
各グループは混合編成だったため、はじめての方が寺田について質問し住民さんが答えたり、逆に、このプロジェクトの経緯について住民さんからの質問を三者が受けたりと、自然に理解が深まり、寺田の課題も共有できてきました。1時間弱のグループワークの中で、各チームごと発表すると「趣味ややりたいことを実現できる場所」「ママさんもお年寄りも子どももみんなが集える場所」「ふらっと来て居心地のいい場所」などのイメージが共有され、そういう場所にするために「飲食できる場にする(※寺田商店街には飲食店が一軒もないため)」「多世代交流のために、高齢の方と若い世代を繋ぐ」「昼と夜はコンテンツを変え、広い世代をターゲットにできるようにする」などのアクションプランが語られ、具体的な案として「スポーツバー」「パブリックビューイング」「音楽バー」「演奏会」「市民・住民・ママさん カフェ」「自習室(交流を促すプランの多い中、個人の時間も大切にという発想でした)」などがあがりました。確かに暮らす場所にあったら楽しくなるいいなというアイディアばかりです。秋以降ひとつでも、ふたつでも実現していけるよう、引き続き、こんな輪を広げていきたいと思いました。また、発表は大人たちから自然に学生に託され、法政のみならず東京造形大の学生からも発表があり、寺田という現場があればこそ、学生がのびのび経験を積んでいくことを実感しました。
ワークショップが終わったのち、これまで空き店舗改修・その後の地域拠点化へ向け、土壌づくりに尽力してきた三者で「いい場になった」「学生がいることで、やわらかな話し合いが生まれている」「こういった場で広く住民へも知らせる機会をつくり、主体的にかかわる雰囲気をつくりたい」と意欲を語り合いました。
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14:00~ DIY 本棚づくり 地域の方のなかから得意な方が集まります
ワークショップでのチームワークを活かして、今度はDIYです。学生が事前に購入した材やドリルを並べ、段取りはすべてデザイン・内装経験のある住民さんのリードで本棚づくりがはじまりました。実際スタートしてみると、足りないものがでてきたのですが、その都度「家から取ってくる」とその場に居合わせた住民さんが、走りだして下さいました。また、普段では気づかずにいたけれど、実は大工マイスターな方も数名。さすがに大人は見た目ではわからない特技を多数隠し持っています。対して、学生はDIYに初トライ。はじめはおぼつかなかった釘打ちも、次第に慣れ、1つ2つと作るうちスピードが上がって行きました。空き店舗の外で汗をかいて協力し合って作っていると、近くの美容室さんから手づくり梅ジュースを頂いたり、通りすがりの方が興味をもって声をかけたり、時間があれば作業に参加したりと、地域の人材発見と素敵な関わりの輪が広がり、作業自体が交流になっていることを実感しました。夕方、自治会の方々が会議を終えて立ち寄ってくださったりもしました。
そして、全行程4時間強、完成したのは、4つのボックスが1つになった本棚7つ。ずらっと並べると壁一面の長さです。
はじめてのDIY、大成功!!
最後まで残った学生と住民で乾杯し、次回DIYを話し合いました
すべての作業が終わるともう日が暮れる頃。最後まで頑張ったメンバーで、乾杯をしました。今日一日の達成感や、住民さんとの新しい関わりに学生の顔も明るく、自然と振り返りと次回に向けての話になりました。実は今日を迎えるまで学生は、八王子コンソーシアムの助成金にチャレンジしたり、また、材料購入時には急遽、前寺田町会長に迎えに来ていただくアクシデントもあったそうです。無事開催できて、ほっとひと息。ただ、住民さんからは、学生が完全に準備するのではなく、良い形で応援を求めるのは大人を巻き込むのにいい方法、今日も賑やかに作業する風景を見て、みんな交ざってくれてよかった、というアドバイスもありました。学生側の感想では「やっぱりワークショップでいろんな立場の人とアイディアを出し合い、短時間でまとめるのが楽しい。市の方もURの方も来てくださって一体感が嬉しかった」「今日はカフェ部がエプロンをつけないで活動した珍しい日。カフェの提供者ではなく、住民さんと同じ作業をすることで交流が深まった。そして終わったあとのこの場もすごく楽しい」などがあがりました。さらに次回のDIY(9月10日+予備11日、壁のペンキ塗りを予定)でも、ワークショップを実施しよう、もっと広く住民さんへ参加を呼びかけよう、学童に呼びかけ子どもにも参加してもらおう、作業したあとにワイワイパーティーする時間をつくろう、などみんなでプランしました。最後に住民さんから、レコードを楽しみながらのバーを学生と一緒に開催しようとのお誘いを受け、ぜひやりましょうと盛り上がって暑い一日が終了しました。
今後も一歩一歩、一日ずつ、この空き店舗が寺田の住民さんの居場所になるよう、活動していきたいと思います。
『日曜大工プロジェクト~空き店舗を再生した新しい居場所づくり』開催概要
▽日時: 8月6日(土)12:00~17:30
▽場所: 八王子市 グリーンヒル寺田 商店街空き店舗
▽学生たちの参加: @団地、カフェ部
▽助成: 大学コンソーシアム八王子のH28年度 学生企画事業補助金 の採択企画として実施されています。
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