
2014年11月6日(木)15~20時、大学に一番近い団地、グリーンヒル寺田で、空き店舗をお茶の間に変身させ、団地に暮らす方も学生も地域を応援する人もみんなが集まって賑わい、新しい“つながり”をつくろう、というイベントが行われました。
当日は大盛況で、いつもはシャッターで閑散とした場所が一変!250名もの方が訪れ、珈琲を飲み、日なたでくつろぎ、子ども達はハロウィン仮装ではしゃぎ、夕方からは住民からのたくさんの持ち寄り料理にビールが加わり、コタツを囲んで宴会が催されました。来場者の中には、生後5ヶ月の赤ちゃんもいて、回りの学生・教授・市役所の方・おじいさん・おばあさん、みんなが代わるがわる抱っこしている光景は、本当に微笑ましいものでした。
企画した側の団地活性化プロジェクトの本学生は「まさかこんなに来てくれると思わなかった。いろんなところでありがとうと言われて嬉しい。みんな場がなかっただけで、つながりを求めているんだな、と思った」と驚きを込めて話していました。また、住民の方は、「いつもは部屋で寝ているだけの人が今日はこんなに出てきた。大学生が来てくれてとても盛り上がった。またやってほしい」と話して下さいました。
このイベントは、実は当日までのプロセスも、大学・学生(団地活性化プロジェクト・保井ゼミ)が地域に入っていくための大切な期間でした。まず、地域の方々(自治会、活性化の会、薫寿会、ホットサロン、あんしん相談センター、UR、など)と月に1回、話し合いの場で集い、それまで3回のワークショップ(※)で出たアイディアの実現について、意見交換し、時にはぶつかり、調整の取れない時もありながら、まずは一度やってみましょう、と応えていただき、開催を決定しました。この集いを「おいでよ!アッとほーむ実行委員会」と位置付けさせていただきました。
※2014年5~7月開催 @団地 法政×地域 ~地域コミュニティ再生の連続ワークショップ~ http://www.hosei.ac.jp/NEWS/newsrelease/141027.html
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そして、実施3週間ほど前に『よみっこ』という読売新聞に毎日折り込まれる地域情報誌に、多摩地域交流センターと本企画が紹介されたことをきっかけに、お茶の間づくりの“持ち寄り”がはじまりました。当初は、予想もしていなかった高級ソファやちゃぶ台、コタツが4台、ストーブ、などなど、本当に“お茶の間”家具の寄付のご連絡が次々に入り、直前の4.5日は、学生もセンタースタッフもまるで引っ越し屋さんのように、いろんなお宅に引き取りに伺わせていただきました。 振り返るとイベントはこの“持ち寄り(引き取り)”からはじまっており、寄付くださったお宅の方々が当日、遠方から駆けつけてくださったのを見て、新しい交流の形を発見した気がしました。さらにイベント当日に出現した“お茶の間”は言葉以上に「居場所づくり」に貢献し、来場者の滞留時間の長さが、当日の豊かな多世代間交流につながりました。
今、団地はどのエリアでも、空き室、シャッター店舗、高齢化、などさまざまな課題があります。 今後も学生、ゼミがこの場所をフィールドに活躍し、団地の方々との交流を深めるなかで、賑わいや新しいコミュニティが生まれていくことを願って、活動を継続していきたいと思っています。 いつか人で賑わう団地に、遊びに来て下さいね。
● 報告書はこちらをご覧ください。
(多摩地域交流センター コーディネーター 本野)
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